賃貸マンションでリビング学習収納の作り方~物入クローゼット編~
本日は子どもたち二人が小学生だった頃の、リビング学習収納を詳しくご紹介します。リビングの物入クローゼットを使用しています。
この収納は私が『整理収納アドバイザー1級2次試験』のプレゼンテーション研究として発表したものでもあります。(※今回は言葉をわかりやすく、詳しく改定しています。)
クローゼット以外にも、押し入れやカラーボックスでもアレンジしてみてくださいね。みなさま、間取りも収納も違うと思うのですが少しでも参考になれば幸いです。
1.動線を考慮してリビング学習の収納場所を決める
まずは子どもたちの生活動線を見てみましょう。小学生の2人。寝るときは洋室の2段ベットへ行きますが、それ以外はほぼリビングにいます。学校から帰ってからも、学校へ行く直前もリビング。宿題をするのも、朝のタブレット学習もダイニングテーブルを使用。そこで、一番動線のいい場所はダイニングテーブルの後ろ、物入クローゼットに決まりました。
2.入れるものをすべて持ってくる・使用目的や使用頻度でグループ分けする
まず、収納したいものをすべて持ってきます。そして、使用頻度、使用する人、目的などで分けていきましょう。例えば、毎日使うものと1年に一回使うものは分けます。娘が使うものと息子が使うものを分けます。娘と息子が一緒に行くスイミングバックは集めます。そのようにざっくり分けていきましょう。ここではまだ、すべてが収納用品に入っていなくてかまいません。
【わたしが収納したいもの】
- 日用品ストック(洗剤など)→月1回程度使用
- 紙袋ストック→月1度程度使用
- 次の引っ越しまで保管しておくもの(エアコン設置場所カバーなど。賃貸マンションの備品)→しばらく開けない
- 母の子どものころからの写真→想い出品 ほぼ開けない
- 結婚式の写真、こどもたちの節目の写真→1年に1回程度使用
- 季節行事用品(クリスマス・お雛様・お誕生日)→2.3か月に1回程度使用
- ハンドメイドグッズ→1年に数回使用
- おでかけグッズ(財布、ICカード、はおりもの、かばん)→2.3日に一回程度使用
- ホットプレート(キッチンに収納場所がない)→数か月に1回程度使用
【こどもの収納したいもの】×2人分
- ランドセル→ほぼ毎日使用
- 教科書、ノート、辞書など学用品→ほぼ毎日使用
- 給食袋、体操服、上靴など週末持って帰ってくるもの→週1回使用
- ハンカチ、ティッシュ→ほぼ毎日使用
- お絵描き、英検テキスト→週2.3回使用
- 習い事用バック(スイミングなど)→週1回使用
- おでかけグッズ(ICカード、はおりもの、かばん)→週2.3回使用
こうして分けてみると、子どもたちの学用品はほぼ毎日使い、わたしの思い出品はほぼ開けない…というように、収納したいものの使用頻度に差があることがわかります。
3.収納を分析する
次に、収納場所のサイズを測ってみましょう。収納用品を購入する前に必ず必要な行動です!!100均、ニトリ、無印良品…行く前にまず測定です。
我が家の物入クローゼットは、奥行きが押し入れ並みに深く86cm。奥には手が届きません。こういう場合、収納は奥と手前に分けて考えるとよいでしょう。幅は83.5cm(A4サイズのトレー3つが並ぶ幅)。高さは2mあり、台にのらないとわたしも子どもも上には手が届きません。真ん中のハンディゾーン(腰高の一番取りやすく出しやすい高さ)に一段棚があり。ここを一番に活用することが快適な生活につながりそうです。下段はしゃがまないととれない位置。奥のものをとるのは本当に大変です。ここにはあまり使わない、重いものを収納するとよさそう…下段の手前は子どもたちにとっては取りやすい位置。奥のものをとれるように、キャスター付きの収納があると便利そうです。
4.収納用品の調達&購入
ここまで来たら、ようやく収納用品を検討しましょう。(1日で無理な場合は一度ざっくりと収納してゆっくり進めてくださいね)
我が家の場合、たまたま保管してあった押し入れ伸縮棚と収納かごを使用することができました。あらたに購入したものは以下です
我が家に車がなく、買い物が徒歩なので。たまたま近くにあったコーナンの商品が多くなっています。みなさまお好きなものを購入してください。
5.まず奥から収納 ~使用頻度 低~
収納グッズがそろって、だいたいのイメージがつかめたら、収納するものと収納グッズを組み合わせて収納していってみましょう。
まず下段奥に使用頻度の低いもの(あまり使わないもの)を収納していきましょう。重いボックスを重ねる際は下にほぼ開けないもの、上に年に数回開けるもの、というように使用頻度を考えて収納します。高さに余裕があれば下にキャスター式の台を引くのもお勧めです。我が家では下段と中段のすきまにホットプレートを収納しています。年に数回、焼き肉やたこやきに登場するのですが、キッチンに収納スペースがなく…やむなし。
次に奥で一番使いやすい、中段の収納をしてきましょう。手を伸ばせば子どもでもぎりぎり届く場所なので、週一使用するおけいこバックを収納。学校から帰宅して、おけいこバックを取り出し。その後ランドセルを手前にしまえばすぐに出発できます。
次に押入れ棚を使って作成した上段の収納。ここはわたし(153cm)が背伸びしてなんとか届く高さです。布製の軽いボックスを使ってこまごました日用品、お菓子作り道具、次の引っ越しまで保管するもの…を収納。ここでもボックスを重ねて収納するので下になるものはほぼ開けないものにしています。
最後に。最上段の収納。ここは台がないと届きません。台にのって、取っ手を引っ張って取り出すのでほぼ落ちてくる感じです。紙袋や紙製品など、軽い日用品を軽いかご収納に入れています。
6.手前の収納をする ~使用頻度 高~
奥の収納が終わったら、次に手前の収納です。ここが一番使用するので使いやすい収納にできるかのポイントになってきます。
まず、下段手前のキャスター付きボックスに子どもたち2人の学用品を収納していきます。左右で分けてどちらが誰かを決めてから収納しましょう。我が家の場合、キャスター式収納と中段のすきまができたので100均のトレーでA4引き出しを設置。普段子どもたちが使用する&使用してほしい、ちょっとしたものを収納。親の想い空回り。英検は…結局全く勉強しなかったです…
次に中段手前の収納です。ここは最初からランドセル置き場と決めていました。ランドセルを置いたままふたを開けることができ、下のキャスター収納から教科書やノートを取り出し入れることができるので翌日の準備や宿題の準備、かたずけが楽な体勢で行えます。この収納の一番のポイントです。
さらに上段。ここは150cm以内のこどもにはちょっと手の届かない場所。そして中が見えません。取っ手付きの軽い素材のかごに、習い事やおでかけで使う最小限のものを個別収納。
7.キープするための仕上げ~テプラで定位置管理&踏み台の準備
ここまで来たらあと少しです。定位置管理でこの状態をキープしましょう。それから、上部のものをとるときに必要な台をすぐに取り出せる位置にセットしましょう。これも、収納をキープするためにとても大切です。なぜなら、面倒くさいことは皆続かないからです。実際は、すぐそばにあっても台を出して上のものをとるのは面倒臭いです。これが台を取りに行かなくてはいけない状態だと…きっときれいな状態は続かないでしょう。それから、当たり前ですが家族にどこに何を収納することにしたのか説明することも忘れないでくださいね。
我が家のリビング学習収納 いままでとこれから
この賃貸マンションに越してきたときは7年間の海外生活から帰国したばかり。小さいころジャカルタに渡った子どもたちは日本の生活、学校、すべての環境を不安がっていました。我が家のLDKに作り付け収納はここしかなく。本来は日用品や食品のストック。季節用品の収納。ハンガーパイプには羽織ものなどを掛けたいところ…だったのですが。まずはこども達の学校生活がスムーズにいくことを最優先に収納を考えることにしました。そうはいっても、日用品のストックなど、わたしが収納したいものもあるのでどちらの希望も叶える収納を目指しました。
結果。子どもたちは学校に行く直前まで、リビングで過ごし。帰宅後もすぐにリビングで過ごす。習い事の準備もすぐにできる…という環境を作ることができました。わたしも子どもたちも、わからないことを日々共有しながら近くで過ごし、話し合い。いつの間にか日本の生活に慣れていきました。特に、子どもたちの適応能力というのはすごく、あっという間に学校生活にも慣れたようでした。少なからず、このリビング物入クローゼットの収納が役に立ったのではないか?と自負しております。
最近は子どもたちもすっかり日本に慣れ。上の息子は中学生になり。習い事も生活も様変わりしました。それぞれの部屋で過ごす時間も増えてきましたが、相変わらず宿題はリビングで。この収納も継続中です。次の引っ越しまではこのまま行こうと思っていますが、こどもの成長に伴って柔軟に変化させていこうと思います。